卒業旅行で1か月かけて回ったヨーロッパ。ロンドン、ウィーン、スイス、ベネチアと巡って、最後にたどり着いたのがイタリアのローマでした。
- 「ローマって何泊あれば足りるの?」
- 「観光地が多すぎて、どれを削ればいいか分からない」
- 「イタリアは治安が悪いって聞くけど、実際どうなの?」
そんなあなたに、この記事が役に立つかも?
結論だけ先に書くと、ローマは3泊あればメジャーどころを全部回れます。自分は4泊しましたが、正直1日余りました。そして現地で使ったお金は、宿代・鉄道代・航空券を除いて1人あたり約22,500円です。
ただ、この旅で一番記憶に残っているのは、コロッセオでもトレビの泉でもありません。ミサンガ売りに囲まれた10分間です。その話は記事の後半に書きます。
結論:ローマは3泊で十分。ただし歩く覚悟はいる
ローマの観光地は、中心部にぎゅっと固まっています。真実の口、パンテオン、トレビの泉、スペイン階段は、その気になれば1日で全部回れる距離です。
- 1日目 | 中心部の定番(真実の口・パンテオン・スペイン階段)
- 2日目 | 丘と遺跡(アヴェンティーノの丘・コロッセオ・フォロロマーノ)
- 3日目 | バチカン市国(サンピエトロ大聖堂とクーポラ)
この3日で、ガイドブックの太字になっているところはほぼ埋まります。自分は4泊5日で行きましたが、4日目はカラカラ浴場を見に行ったくらいで、実質は予備日でした。
その代わり、とにかく歩きます。地下鉄は2路線しかなくて観光地をうまく結んでくれないので、移動の主役は自分の足です。しかも路面は石畳。スーツケースを転がすと手が痺れます。

歩きやすい靴を履いていきましょう。駅からほどほどの距離(近くもなく遠くもない)にホテルを取ると治安的にも体力的にもよき。
4泊5日の旅程一覧
| 日付 | 行動・移動手段 | 費用・備考 |
|---|---|---|
| 1日目(2/9) | ヴェネツィアからイタロでローマ着(14:05)→ 真実の口 → パンテオン → ジョリッティ → 夜のスペイン階段 | 着いた日から動いた。パンテオンは2人で€10.28 |
| 2日目(2/10) | アヴェンティーノの丘(オレンジ園・マルタ騎士団の鍵穴)→ コロッセオ(11:00入場)→ パラティーノの丘 → フォロロマーノ → トレビの泉 → ピンチョの丘で夕日 | この日が一番歩いた。共通券€18、昼は切り売りピザ2人で€4 |
| 3日目(2/11) | サンピエトロ大聖堂 → クーポラに登る → 広場 | クーポラ€10。地下鉄2人で€3 |
| 4日目(2/12) | カラカラ浴場(外から)→ スーパーでお土産 | 実質は予備日 |
| 5日目(2/13) | レオナルド・エクスプレスでフィウミチーノ空港へ → ドーハ乗り継ぎでシンガポールへ | 空港まで€14 |
泊まったのはジェネレーター ローマ。2人用の個室に4泊して、2人で46,548円でした。1人あたり23,274円、1泊あたり約5,800円です。
1日目|着いたその日に、定番を3つ回る
ヴェネツィアから、イタロで4時間
前の街はヴェネツィアでした。ちょうどカーニバルと日程が重なっていて、宿代が普段の倍みたいな値段になっていたのを覚えています。
ローマまでは高速列車のイタロ(italo)で移動しました。ヴェネツィア・メストレ駅を10:17に出て、ローマ・テルミニ駅に14:05着。約3時間50分です。
料金は2人で€92.80、1人あたり€46.40(約8,500円)でした。一番安い運賃クラスで、1か月弱前に予約しています。
イタリアの高速列車は早く買うほど安くなるので、日程が決まっているなら先に押さえてほしいです。
もうひとつ、荷物があるなら荷物置き場のある車両を選んでください。スーツケースを持って乗るなら、早めにホームに行って先に乗り込んだほうが、置き場所を確保しやすいです。
真実の口は、並ぶ場所

映画『ローマの休日』でおなじみの真実の口。サンタ・マリア・イン・コスメディン教会の入口にあります。
実物を見て思ったのは、想像よりだいぶ大きいということです。直径1.5メートルくらいあります。もとは古代ローマの下水道の蓋だったという説があるらしく、言われてみれば確かに排水口っぽいです。というかなんか汚いかも?
ここは観光地というより「順番待ちの場所」かな。手を入れて写真を撮る、それだけのために列ができています。
寄付という名の写真撮る代がかかります。現金のみです。
ただし、自分みたいに外から取る分には無料なので手は突っ込まなくてもいいかなって人は外からで十分だと思います。
パンテオンは有料になっていた

パンテオンは紀元前から建っている、今も現役の建物です。正面の破風に「M・AGRIPPA・L・F・COS・TERTIVM・FECIT」(アグリッパが3度目の執政官のときに造った)という刻字がそのまま残っていて、2000年前の文字を肉眼で読めるのはちょっと感動します。

中に入ると、天井の真ん中にぽっかり穴が開いています。オクルスと呼ばれる直径9メートルの穴で、ここが唯一の光源です。ガラスもふたも何もないので、雨の日は普通に室内に雨が降るそう。
以前は無料で入れたらしいですが、行ったときは有料でした。自分が払ったのは2人で€10.28でした。1人あたり€5+手数料くらいですね。
ジェラートはジョリッティで

パンテオンから歩いてすぐのところにある「ジョリッティ」へ。1900年創業で、ローマのジェラート屋としては一番有名なお店です。
4種類乗せて€6.50。日本の感覚だと安くはないですが、ヨーロッパの外食の値段を思えばだいぶ良心的です。
フレーバーは自分では選びませんでした。というのも人が多く種類が多すぎて決められなかったので、店員さんに「おすすめ教えて!」と聞いて出てきたのが、ダークチョコ・ヨーグルト・ヘーゼルナッツ・ピスタチオの4つです。
店内はとにかく混んでいます。カウンターの前に人が何重にもなっていて、普通の声だと通りません。ここは気合で叫んでください。店員さんは優しいので、伝わればなんとかなります。

叫ぶんだよ。恥ずかしがってると一生順番が来ない笑
夜のスペイン階段

到着日の締めはスペイン階段。135段の階段の上にトリニタ・デイ・モンティ教会が建っていて、夜はライトアップされます。
2019年から、この階段に座ることは禁止されています。違反すると罰金です。写真を撮ったらすぐ移動する、くらいの気持ちでいたほうがいいです。実際、階段のふもとには警備員が立っていました。
2日目|丘と遺跡を1日で全部
朝はアヴェンティーノの丘から

観光客が少なくて、個人的に一番好きな場所です。アヴェンティーノの丘にある「オレンジ園(サヴェッロ公園)」。
傘みたいな形のイタリアカサマツが並んでいて、まっすぐ歩いた突き当たりが展望台になっています。そこからローマの街並みと、遠くにサンピエトロ大聖堂のドームが見えます。しかも入場は無料です。

園内の水飲み場の足元には、落ちたオレンジの実が転がっていました。てか名前のとおり本当にオレンジが生えてます。ローマ版愛媛空港?

朝のここ、人がほぼいない。ローマで一番のんびりできた
マルタ騎士団の鍵穴は、行列ができている

オレンジ園のすぐ近くにある「マルタ騎士団の館」。この門の鍵穴を覗くと、生垣のトンネルの先にサンピエトロ大聖堂のドームがぴったり収まって見える、という有名なスポットです。
到着した時点で行列ができていました。門の前に一列に並んで、1人ずつ鍵穴を覗く流れです。
ですが自分は覗いていません。覗いている人を眺めて帰りました。
だって、「マルタ騎士団 鍵穴」で画像検索すれば、プロが撮った完璧な写真が無限に出てくるし・・・。わざわざあれと同じ絵を自分のスマホで撮るために並ぶ時間を、他に使いたいと思ってしまいました。
まあ門そのものは18世紀の建築家ピラネージが手がけたもので、外から見るだけでも結構凝っています。時間に余裕があるなら並べばいいし、無いなら外観だけでも成立する場所かなと思います。

覗いてる人を覗くという新しい観光
コロッセオは時間指定の予約制

コロッセオは事前にオンラインで予約しました。買ったのは「COLOSSEO-FORO ROMANO PALATINO 24H」という共通券で、料金は1人€18(約3,300円)。入場は2月10日の11:00指定、予約したのは6日前の2月4日です。
時間指定制なので、その時間に行けば長く並ぶことはありません。自分が並んだのは体感で15分あるかないかでした。逆にいうと、予約なしで当日行くと相当待つことになります。ここは絶対に予約していってほしいです。(写真の列はフォロロマーノの列です)
チケットに書かれていた条件で、知らないと困りそうなものを挙げておきます。
- 入場時刻の15分前には入口に着いておくこと
- コロッセオの見学時間は75分(とは記載されていますがあまり関係ないかも)
- 入口で身分証の提示が必要
- 順路は一方通行。逆走できない
- リュック・スーツケース・キャリーは持ち込み不可
- 含まれるのは1階と2階。アリーナ床・地下・最上階(アティコ)は別料金
- フォロロマーノとパラティーノの丘は、コロッセオの予約時間の前後24時間以内に1回だけ入れる
この「リュック不可」は、実際にはサイズ次第です。自分はウエストポーチとナップザックで行きましたが、預けずにそのまま入れました。引っかかるのは大きさで、キャリーケースはまず通らないと思ってください。
コロッセオに行く日にスーツケースを持って移動する予定を組むと詰みます。チェックアウト後にそのまま向かう、みたいな日程を組んでいる人はマジで注意。
ちなみに、自分が買ったのは「Intero(一般)」でした。イタリアの遺跡系はEU圏の学生向けの割引が中心で、日本の学生証が使える場面はあまりありません。ウィーンでは学割がだいぶ効いたので、その感覚で行くと当てが外れます。

中に入ると、アリーナの床が抜けていて地下が丸見えになっています。ここは猛獣や剣闘士を控えさせておいた場所で、床があった当時は見えなかった部分です。

コロッセオのアーチ越しに、コンスタンティヌスの凱旋門が見えます。個人的には、この構図が「ローマに来た」という感じがしてお気に入りです。

教科書とかでも見た気がしますが、身近に歴史を感じられるので行ってほしい場所です。実際人が死んでる場所ってとらえるとちょっと異様でもありますが。
フォロロマーノとパラティーノの丘は、共通券に含まれる

コロッセオのチケットは、フォロロマーノとパラティーノの丘の入場もセットになっています。別々に買う必要はありません。

パラティーノの丘の上から見下ろすと、古代ローマの中心部だった広場が一望できます。この日は雲がすごくて、黒い空の下に遺跡が広がる、なかなか絵になる天気でした。
正直に言うと、フォロロマーノは予備知識がないとただの石の原っぱに見えます。神殿の柱が何本か立っているだけの場所も多くて、「これは何の跡なのか」が分からないまま歩くことになりがちです。音声ガイドを借りるか、事前に軽く調べていくかしたほうが、絶対に楽しめます。

私は完全に無勉強で行ったから、後から写真見て「あれそういう意味だったのか」の連続
トレビの泉は、曇りでも水が青い?

遺跡から歩いてトレビの泉へ。空は完全に曇っていましたが、水だけは不思議なくらい澄んだ青緑色をしていました。
ひとつ、行く前に知っておいてほしいことがあります。トレビの泉は無料ではなくなりました。自分の決済履歴には、この日€2の支払いが残っています。混雑を抑えるために人数を区切って入れる方式になっていて、泉のすぐそばまで降りるにはこの支払いが要ります。
ここは制度が変わったばかりのところなので、行く前に最新の情報を確認してください。少なくとも「タダでふらっと立ち寄れる場所」ではなくなっています。

個人的にはお金を払ってまで中に入る価値はないかと思います。実際お金を払っても人ごみだし。スリがいないっていう安心はありますが。
後ろ向きにコインを投げるとローマにまた来られる、というあれは、僕も一応やりました。年間で1億円以上のコインが集まって、カトリック系の慈善団体に寄付されているそうです。
昼は切り売りピザ

イタリアのおやつは、切り売りピザ(ピッツァ・アル・ターリオ)がめっちゃ便利です。ショーケースに並んだ大きなピザから選んで購入です。
2人で€4でした。日本円で750円くらい。座って食べるレストランとの価格差がえぐいです。
夕日はピンチョの丘一択

日が傾いてきたらピンチョの丘へ。ポポロ広場を見下ろす展望テラスがあって、夕方になると人が集まってきます。ストリートミュージシャンが演奏していて、夕日を待っていました。雰囲気がめっちゃいいです。バラ売りのおじちゃんは居ますが。

真ん中にオベリスクが立っているのがポポロ広場。その向こうに沈んでいく太陽と、影になったサンピエトロ大聖堂のドーム。ここは無料で、予約もいりません。ローマで1か所だけ「夕方に行く場所」を決めるなら、ここでいいと思います。
2月のローマは17時半すぎに日が沈みます。逆算して、17時までには着いておくのが安全かな。
夜の土産屋は、ガラス細工が並んでいる

丘から降りて夜の街を歩いていたら、明かりのついた土産屋がありました。ショーケースがぎっしりガラス細工で埋まっています。
前の街がヴェネツィアだったので分かるのですが、ここにはヴェネツィアで売っていそうなガラスも混ざっています。探せばカーニバルのお面も見つかりそうな品ぞろえでした。
ガラス細工の中にはベネチア産ではなく中国で作られたやつもあります。本物が確実に欲しければ証明書がついてるやつを買いましょう。
3日目|バチカン市国。クーポラは登る価値がある
サンピエトロ大聖堂は無料。でも行列と持ち物検査がある

バチカン市国の中心、サンピエトロ大聖堂。入場そのものは無料です。ただし広場に入るところで手荷物検査の列ができます。
ただ、その検査は正直あまり機能していませんでした。バッグの中すら見られていません。通れてしまったこと自体に、ちょっと不安が残りました。
水曜の午前は教皇の一般謁見があるので、大聖堂もクーポラも入れないことが多いです。自分が行ったのもちょうど水曜で、見学は午後に回しました。水曜に行くなら午後が前提になります。時期によって変わるので、行く前にバチカンの公式サイトで確認してください。

中に入ると、まず天井の高さに驚きます。奥に見える黒い天蓋がベルニーニのバルダッキーノ。全長は約190メートルあって、世界最大級の教会建築です。
ウィーンで教会を巡りすぎて「もう全部同じに見える」状態になっていた僕でも、ここは別格でした。規模が完全に違います。
クーポラ(ドーム)は階段で€10。エレベーターは使わなくていい

大聖堂に来たら、クーポラ(ドーム)に登ってほしいです。自分が買ったのは階段だけの券で€10。少し足すとエレベーターで途中まで上がれる券もありますが、個人的には階段をおすすめします。
理由は、この登り道自体が体験だからです。エレベーターで省略できるのは最初の楽なところだけで、しんどい部分は結局どちらも歩きます。それなら最初から全部歩いたほうが、着いたときの気分がいいです。
ひとつだけ。チケット窓口の対応がかなり雑で、正直イライラしました。日本の窓口のあたりまえは、あたりまえじゃないんだなと再確認した場面です。

途中で一度、屋上のテラスに出ます。聖人像が並んでいて、その向こうにローマの街が広がります。ここまでは余裕です。
途中から壁が傾く。引き返せない

問題はここからです。

ドームの内側と外側の壁の間を登っていくので、一段上がるごとに通路が狭くなっていきます。しまいには壁がほぼ斜め。まっすぐ立てないので、みんな壁に手をついて進みます。幅も大人1人がぎりぎり通れるくらいです。
階段の途中には「165」のような数字の印がありました。何段目なのか、頂上まであとどれくらいなのかを示しているようです。終わりが見えるので、地味に助かります。

一方通行なので、途中で「やっぱりやめた」ができません。閉所が苦手な人は、登る前によく考えたほうがいいかも。

半分くらいで「あ、これ聞いてないやつだ」って思った
頂上からの眺め

登りきると、サンピエトロ広場を真上から見下ろせます。楕円形の広場を柱廊がぐるっと囲んでいて、そこから鍵穴みたい。地上からだと絶対に分からない形が、ここに来ると一目で分かります。

しっかりとマップ上もバチカン市国に変わっていました。

降りてきて広場を歩くと、舟に乗った人々の群像が置かれています。「Angels Unawares(気づかれない天使たち)」という2019年の作品で、各時代の移民・難民を表した彫刻だそうです。古い建物ばかりの中に急に現代美術があるので、けっこう目を引きます。
どのような意味を込めた作品なのかをあまり理解していないので適当なことを言いますが、進撃の巨人を感じました。

国境はこんな感じです。不法入国は犯罪です!
4日目|カラカラ浴場と、スーパーでお土産

4日目は予備日みたいな使い方をしました。行ったのはカラカラ浴場。3世紀に造られた公衆浴場の跡で、一度に1,600人が入れたといわれています。
ただ、正直に言うと中には入っていません。門の前まで行って、外から眺めて帰りました。
前日までにコロッセオもフォロロマーノもパラティーノの丘も回っていて、この時点で完全に遺跡に飽きていたからです。レンガの壁を見て「ああ、これも遺跡だな」と思ってしまって、お金を払う気になれませんでした・・・。
ウィーンで教会が全部同じに見えてきたのとまったく同じ現象ですね。同じジャンルのものを短期間に詰め込むと、こうなります。ローマを3泊で十分と書いたのは、費用の話だけではなくて、これ以上入れても感動が鈍るからという意味もあります。

遺跡ってお腹いっぱいになるんだなという発見

あとはスーパーです。ローマで一番利用したのはCONAD(コナド)。

お土産に買ったのが、白トリュフオイル100mlとトリュフソルト。レシートの合計は€14.29でした。かさばらないし、割れないし、値段も安いです。お土産としては満点に見えますよね。
……が、これは正直あまりおすすめしません。
帰国してから、使い道にめちゃくちゃ困りました。トリュフオイルもトリュフソルトも、日常の料理でそうそう出番がありません。自分で持て余したくらいなので、もらった側はもっと困ると思います。イタリアっぽさは満点なのですが、実用性が伴いませんでした。
同じお金を出すなら、スーパーのパスタやチョコレートのほうが確実に消費されるかな。
メストレ駅近くのCONADに売ってました。売ってないとこもあるのでおそらく駅の近くは扱ってることおおいかも?
5日目|レオナルド・エクスプレスで空港へ

最終日はテルミニ駅からレオナルド・エクスプレスでフィウミチーノ空港へ。片道€14、所要32分のノンストップ列車です。
ちなみに、隣のホームにゼルダの伝説のラッピング列車が停まっていました。イタリアで任天堂を見るとは思いませんでした。

フィウミチーノ空港の出発フロアは、三角格子の天窓が印象的な明るい建物です。免税店も飲食店もひととおり揃っています。「AIRPORT IS 22% VAT FREE」という表示が出ていました。

そしてローマを発って、次の目的地はシンガポールです。1か月のヨーロッパの締めに、経由地でちょっとだけ寄り道しました。
乗ったのはカタール航空の運航便で、ドーハ乗り継ぎ。料金は68,220円でした。
チケットはイベリア航空の名前で取っています。同じ便でも、どこの航空会社から買うかで値段が変わることがあるんですよね。この便は、イベリア航空側から買ったほうが安く済みました。共同運航便は、こういう買い方ができます。
機内食はトマトソースのスパゲッティとチキンの煮込みでした。
シンガポールの話はこっちにまとめてます→初めての海外でも心配無用のシンガポール
その他情報(交通編)
空港と市内はレオナルド・エクスプレス
テルミニ駅とフィウミチーノ空港を32分で結ぶノンストップ列車で、片道€14です。30分間隔くらいで走っています。
安く済ませたいなら、同じ区間を各駅停車のFL1という路線が走っていて、こちらは€8前後。ただしテルミニ駅には行かず、トラステヴェレ駅などを経由します。荷物が多いなら素直にレオナルド・エクスプレスでいいと思います。
空港と市内を結ぶシャトルバスもあります。電車より安いですが、そのぶん時間はかかります。安さを取るならバス、速さを取るなら電車、という住み分けです。
空港行きの列車は、テルミニ駅の奥のホームから出ます。ホームに入る手前に改札があって、自分が通ったのは「O」と書かれたゲートでした。乗り場は変わることがあるので、当日は電光掲示板で確認してください。
同じホームには別のゲートからも入れて、同じ列車に乗れてしまいます。ただ、空港行きの料金で精算されるのはOのゲートからタッチしたときだけ、という仕組みだったと思います。別のゲートから入ると、乗れてはいるけれど空港行きの運賃を払っていない状態になります。
だからなのか、Apple Payでタッチして入ったら、車内の検札でカードの下4桁を聞かれました。どのカードでどのゲートを通ったかの照合だと思います。タッチ決済で乗るなら、使ったカードの下4桁を覚えておいてください。
地下鉄は2路線だけ。1回券は100分有効
ローマの地下鉄はA線とB線の実質2路線しかありません。遺跡だらけで掘れないからです。
1回券(BIT)は€1.50で、打刻してから100分間、地下鉄・バス・トラムを乗り継げます。ただし地下鉄は1回しか乗れません。
観光地同士が地下鉄で結ばれていないことが多いので、結局は歩くことになります。滞在中、交通費は合計で€17(空港の€14込み)でした。
信号は一瞬で黄色になる
ローマは車のクラクションがとにかくうるさいです。信号も、青になったと思ったらすぐ黄色に変わります。渡り始めるタイミングを間違えると、途中で変わります。急ぎましょう。
電動キックボードは、たぶん使わなくていい

街のあちこちにBIRDやLimeの電動キックボードが停まっています。ただ、自分は使いませんでした。
理由は路面です。ローマの中心部はサンピエトロ石という石畳で、目地がしっかり凹んでいます。小さいタイヤであれを走ると、ずっとガタガタ来るはずです。見ているだけで疲れそうだったのでやめました。
その他情報(お金編)
4泊5日でいくらかかったか(全部公開)
決済履歴をさかのぼって集計しました。ローマ滞在中に使った金額です。
| 項目 | 内訳 | 金額 |
|---|---|---|
| 鉄道(ヴェネツィア→ローマ) | イタロ。2人で€92.80 | €46.40(約8,500円) |
| 宿泊(4泊) | ジェネレーター ローマ。2人用の個室に2人で46,548円 | 23,274円 |
| コロッセオ共通券 | コロッセオ+フォロロマーノ+パラティーノの24時間券 | €18(約3,300円) |
| その他の入場料 | クーポラ€10、パンテオン€10.28(2人分)、トレビの泉€2 | €22.28(約4,100円) |
| 現地の交通 | レオナルド・エクスプレス€14+地下鉄€3(2人分) | €17(約3,100円) |
| スーパー | CONAD6回+PENNY1回。うち€14.29はお土産のトリュフ | €54.73(約10,100円) |
| 外食 | ジョリッティ€6.50+切り売りピザ€4(2人分) | €10.50(約1,900円) |
| 航空券(ローマ→シンガポール) | カタール航空運航、ドーハ乗り継ぎ | 68,220円 |
| 合計 | 約122,600円 |
為替は当時のカード実レート(1ユーロ≒184円)で換算しています。日本からヨーロッパへの往復の航空券は、この旅行全体でまとめて取っているので含めていません。また2人旅なので、割り勘で相手が払った分はこの表に入っていません。「2人で行った場合の1人分の目安」として見てください。
航空券を抜いた「ローマまでの移動と滞在」なら約54,400円、さらに鉄道と宿も抜いた「ローマの街で使ったお金」だけなら約22,500円です。
見てのとおり、現地の支出で一番大きいのはスーパーです。外食は5日間でジェラートと切り売りピザだけ。ウィーンのときと同じで、完全に大学生の旅ですね。

でも後悔してない。スーパーの生ハム本当にうまい
現金は一度も使わなかった
ローマ滞在中、現金は1ユーロも使いませんでした。スーパーも、入場券も、電車も、全部カードとスマホ決済で通ります。
ウィーンでは大聖堂の塔がキャッシュオンリーで登れなかったので身構えていましたが、ローマではその場面が一度もありませんでした。
両替所のレートは、見なくていい

街なかの両替所のレート表に「日本円 199.574」と出ているのを見て、思わず写真を撮りました。1ユーロがほぼ200円です。
同じとき、自分がカードで決済した時の実レートは1ユーロ約184円でした。1万円を払うとして4ユーロ、800円近い差が出ます。
ちなみに空港の両替所はもっと悪くて、1ユーロ214円でした。1万円を替えると、カードなら約54ユーロ、街なかの両替所なら約50ユーロ、空港なら約47ユーロ。替える場所でこれだけ変わります。
円安のときほどこの差は効きます。現金が必要にならない街なら、両替所は素通りでいいかな。

200円て。心が折れる音がした
その他情報(食べ物編)
スーパーはCONAD。生ハムが1.99ユーロ

ローマで一番よく見かけたスーパーがCONADです。次いでPENNY。
棚に並んでいたFiorucciの生ハム(プロシュート・クルード)が、なんと€1.99。日本円で370円くらいです。同じものを日本で買おうとすると、たぶん1,000円を超えます。

これにペローニ(ナストロアズーロ)の缶を合わせれば、宿での夕食が完成します。

お世話になったフランスパン。これに生ハムを挟むだけで、下手なレストランより満足度が高いです。たしかこれで1ユーロぐらい。
水はナゾーネがある。ペットボトルを買わなくていい?

ローマの街には、こういう鉄製の水飲み場が2,500か所以上あります。「ナゾーネ(大きな鼻)」と呼ばれていて、24時間ずっと水が出っぱなしです。
これは古代ローマの水道橋から続く水で、そのまま飲めます。空のボトルを1本持っておけば、滞在中に水を買う必要はほぼありません。(自分はこれ飲むのちょっと怖くてあんまり飲んでません。実際飲んでも問題なかったですが。)
⚠️注意点|ミサンガ売りに囲まれた話
ここからは、この旅で一番書いておきたいことです。
ローマの観光地には、ミサンガを売りつけてくる人たちがいます。有名な手口なので自分も知っていて、声をかけられた時点で「いらない」と断りました。
それでも相手は引かず、こちらの手にミサンガを無理やり握らせてきます。何度も断って、その場を離れようとしたところで、3人組に囲まれました。しかも停まっているバンの陰で、通りから見えない位置です。
そこからは、かけている眼鏡を振り落とされました。僕は「現金は持っていない、眼鏡を返せ」と言い続けて、そのうち相手はどこかへ行きました。
相手がいなくなってから気づいたのですが、背負っていたリュックのチャックが開いていました。囲まれている間に、誰かが後ろから開けていたということです。
幸い、何も取られていません。貴重品はウエストポーチに入れて、その上から服を着ていたからです。開けられたポケットに入っていたのは、ポケットティッシュだけでした。
ここから学んだことを3つ書きます。
- 声をかけられたら、立ち止まらずに歩き続ける。断ってもその場にいると、囲まれる時間を相手に与えることになります
- 貴重品はリュックに入れない。服の下のウエストポーチかマネーベルトが確実です。リュックは「取られてもいいもの専用」と割り切る
- 相手の人数が増えたら、人通りのある明るい場所へ移動する。車の陰や路地は、相手にとって都合のいい場所です
正直に言うと、その場ではマジで怖かったですし、腹も立ちました。
そのあと、通りかかった現地の人が日本語で「大丈夫?」と声をかけてくれました。日本語だったことにも驚きましたし、自分の味方をしてくれる人がいるんだという安心感がどっと来て、ちょっと涙が出たんですよね。

怖かったのは事実。でもあの一言で救われたのも事実
ひとつだけ、正直に書いておきたいことがあります。
一部の人の振る舞いのせいで、その国自体を嫌いになりそうになりました。でも、本当はそんな理由で国を評価したくないです。現実に怖い思いをしたのは事実で、その矛盾が自分でもすごく嫌でした。
日本だって、一部の人のせいで「日本はダメな国だ」なんて思われたくないですよね。たぶん、それと同じことだと思います。
ウィーンの記事で「イタリアのほうが5倍は怖い」と書いたのは、この経験があったからです。ローマは間違いなく楽しい街ですが、この手のトラブルは実際に起きます。準備さえしていれば、被害はゼロで済みます。
荷物の持ち方はこっちに書いてます→初めての海外旅行パッキングガイド(ヨーロッパ1か月)
総合評価
| 項目 | 評価 | ひとこと |
|---|---|---|
| 観光の密度 | ★★★★★ | 中心部だけで定番が全部そろう |
| 費用の安さ | ★★★★☆ | スーパーを使えば現地費用は抑えられる |
| 移動のしやすさ | ★★☆☆☆ | 地下鉄2路線。基本は歩き |
| 治安 | ★★☆☆☆ | 観光地の客引きは実際に危ない |
| また行きたいか | ★★★★☆ | 行きたい。でも次はもう少し賢く歩く |
まとめ|ローマは3泊で十分。荷物の持ち方だけは準備していく
最後にもう一度まとめます。
- ローマのメジャーどころは3泊あれば回れる。4泊すると遺跡に飽きる
- 街で使ったのは1人あたり約22,500円。鉄道と宿を足して約54,400円、シンガポール行きの航空券まで入れて約122,600円
- コロッセオは時間指定の予約制。共通券€18。当日券はやめたほうがいい
- 現金は不要。カードで全部通る。両替所のレートは1ユーロ200円だった
- 水はナゾーネで足りる。食事はCONADで足りる
- 観光地の客引きには本当に囲まれる。貴重品は服の下に入れておく
2000年前の建物が、柵もなく普通に街の中に建っている。パンテオンの刻字を肉眼で読んで、コロッセオの地下を見下ろして、そのあとスーパーで生ハムを買って帰る。この距離感の近さが、ローマのおもしろいところだと思います。

ヨーロッパ1か月の最後がローマでよかった。締めとして強すぎる


